誰が得をするのか? 「世銀・ADBの核融資にノー」国際署名にご協力を!
世界銀行、アジア開発銀行(ADB)という、ちょっと私たちの生活からは縁遠い、耳慣れない機関がからんでいて、「なんだかよくわからない」と思われるかもしれません。
世界銀行・ADBは、各国が出資する国際金融機関で、途上国の経済開発や貧困削減、インフラ整備などを支援しています。
そして、日本のこの2つの機関に多額のお金を出しているのです。日本は、世界銀行についてはアメリカに次いで第2位、ADBについてはアメリカと並んで最大の出資国です。
世界銀行やADBが今回の方針転換でやろうとしていることは、アジアの、そして世界中の原発建設を後押しすることです。
背景には、先進国では原発ビジネスが行き詰まっていることがあげられます。
このままでは原子力産業が消えゆくことを恐れた人たちが、原子力をしっかりと握っておきたい権力者と結びついて、「脱炭素」の名のもとにこの流れをつくっているのでしょう。そのわかりやすい現れの一つが、2023年12月2日、UAEのCOP28の期間中、アメリカ・日本などによる「原発発電容量を世界で3倍にする」という宣言でした。>「原発による発電容量を世界で3倍」!?に抗議の声続々 緊急共同プレスリリース「原発は気候変動対策にならない」 | 国際環境NGO FoE Japan
原発などというとんでもなく高く、またリスクが高い事業には、民間のお金は流れません。
“The World Nuclear Industry Status Report 2024”によると、再生可能エネルギーへの新規投資額はぐんぐんのびており、2023 年には、6,230 億米ドル。一方で、原子力は横ばいで同230 億米ドルとのこと。
世銀、ADB、そして両機関と連携したIAEAによる原発支援は、原子力産業にとっては願ってもない話でしょう。自分たちの懐はいたまず、技術支援やら法整備やら、いろいろやってくれるし、世銀・ADBという巨大国際金融機関が乗り出してくれれば、民間銀行もお金を出してくれるかもしれません。
得するのは誰でしょう?--先進国の原子力をビジネスとする人たちでしょう。
苦しむのは誰でしょう?--原発を押し付けられる国・地域の人たち。巨額の債務に苦しむその国の人たち。そしてウラン採掘や核のごみを押し付けられる地域の人たち…
私たちのお金を使って、今までも繰り返し生じてきたこうした歪んだ構図が、グローバルサウスに押し付けられようとしています。
そうならないように、国際世論を高めていきましょう。ぜひ拡散にご協力ください!
署名サイト(どれか一つにご署名ください)
Change.org(日本語)>https://chng.it/vq5rK7VPPd
Change.org(英語)>https://chng.it/G9MCKn6Gpv
Change.org(ドイツ語)>https://chng.it/HXpZqpDpqk
Google Doc(日本語・英語)>https://forms.gle/vL95dKb6eLm8JkK19
◆オンラインセミナー:今何が起きているのか。世界各地での原発計画を後押しする世銀やADBの核融資解禁に「ノー」の声を!(9/17)
https://foejapan.org/issue/20250910/25649/
日時:2025年9月17日(水)18:00-19:30
形式:Zoomミーティングを利用
内容
- 世界銀行、アジア開発銀行(ADB)の方針転換と日本の責任…満田夏花/FoE Japan
- 国際開発金融機関が原発融資を解禁する理由…田辺有輝「環境・持続社会」研究センター (JACSES)プログラム・ディレクター
- 小型モジュール炉(SMR)のまやかしと原発のコスト…松久保肇/原子力資料情報室 事務局長
- 原発がもたらすものとは何か?被害当事者の視点から…大河原さき/原発事故被害者団体連絡会(ひだんれん)事務局長
- 質疑
主催:FoE Japan、「環境・持続社会」研究センター(JACSES)、原子力資料情報室、原子力市民委員会、グリーン・アクション、350.org Japan、原発事故被害者団体連絡会(ひだんれん)
▼お申込みは以下から: