東京都へ2024年度 予算要望を提出しました
2023年12月21日、都議会生活者ネットワークの予算要望を東京都に提出しました。
中村倫治副知事に、岩永やす代が、一人会派の持ち時間10分間で以下の提案説明を行いました。
予算案概要は2024年1月末に発表されます。
ウクライナでの戦争が膠着状態のさなかに始まったパレスチナでの人道無視の攻撃は、国際情勢をますます複雑に不安定化しています。最大の環境破壊である戦争は、世界が一致して取り組まなければならない気候危機対策にも背を向け、その影響は計り知れません。混迷が続く世界のなかで、多くの若者が気候危機や人権侵害に対して声をあげ行動を始めていることは、唯一の希望であり、この時代をつくってきた世代には、その声に応えていく責任があります。
今年の暑さは、「地球沸騰化」を実感する酷さです。農作物にも影響が出ているだけでなく、海でも海流の位置が変わり、海産物への影響も目に見えて大きくなっており、世界だけでなく、いよいよ日本の食料確保が脅かされる事態です。スピード感が求められる政策は、まさに気候変動対策であり、東京が国を先導し、化石燃料と原発に固執する政府の議論に影響を与えるべきです。
戦争や円安の影響で、日常生活に欠かせない必需品の値上げが続き、市民生活を直撃しています。急激な物価高騰は、特に女性や若者の貧困をさらに深刻化させ、働き方改革や人手不足も言われながら、正規雇用には程遠く、とりわけ若年層に厳しい状況になっています。歌舞伎町「トー横」に集まる若者や悪質ホストクラブが問題になっていますが、若者が犯罪や巧妙な性搾取の罠に陥ることは、取り締まりだけで防ぐことはできず、解決の糸口さえ示せていません。さらには、性暴力やヘイトスピーチ、カルト宗教など次々に起こる人権侵害に、「人権侵犯」を認定された国会議員の発言がインターネットを通して広がっており、ストップをかけるべき政治も議会もまったく機能していません。
東京は、1400万人の人々が生活する都市です。子どもや若者が希望を持って生きていけるように、学びや働く場、憩いの場を確保すること、超高齢化と人口減少社会に突入し若者や高齢者が安心して暮らせる政策が必要です。だれもが自分らしく生きられるように、ジェンダー、民族、障がい者などへの差別を許さないことを決意し、インクルーシブな社会づくりに向けた制度と施策、意識改革が求められます。
都議会生活者ネットワークは、当事者に寄り添い信頼を得ながら、ひとを大切にし、多様な個性が自分らしく地域で安心して暮らせることが重要と考えます。持続可能な生活のまち東京の実現にむけた提案をまとめました。
予算編成に会派の提案が反映されるよう、個々に要望します。
2024年度 東京都予算編成に関する提案書