打ち破れ!男性中心政治――ジェンダー平等に立脚する「生活者」の政治・市民政治へ
打ち破れ!男性中心政治
ジェンダー平等に立脚する「生活者」の政治・市民政治へ
東京・生活者ネットワーク代表委員 山内玲子
2023年1月23日、西東京市議会全体会開始前、生活者ネットワークの後藤ゆう子市議会議員(昨年12月25日3期目当選)に対し、小峰和美市議会議員から「なぜ議会に戻ってきたの」「専業主婦になった方がいい」といった不適切発言がありました。西東京・生活者ネットワークは、「ハラスメント行為に対する抗議文」を提出、女性蔑視発言かつハラスメント行為に対し強く抗議しました。都内で、議会における政治倫理条例やハラスメント防止条例を制定している自治体はわずかです。生活者ネットワークは、条例の制定、第三者性と専門性をもつ相談窓口も備えた制度設計を求め、議会においてもジェンダー平等を推し進めていきます。
西東京・生活者ネットワークの抗議文はこちら⇒
https://nishitokyo.seikatsusha.me/blog/2023/01/24/7608/
西東京・生活者ネットワーク通信・緊急集会のお知らせはこちら⇒
https://nishitokyo.seikatsusha.me/blog/2023/02/04/7625/
それにつけても、いまだに「政治は男性のもの」という意識が根深いことに驚愕し、ジェンダー平等と多様性がもたらす持続可能な社会を実現する、そのための政治に変える必要性を痛感します。
この40数年来、東京・生活者ネットワークは、「男性中心」の政治を「生活者」「市民」のための政治に変えるため、生活の現場の声をあげ続けています。食の安全、水と緑の保全、生態系、子どもの育ちや子育て・介護など、それまでの男性中心政治が見過ごしてきた課題を議会の俎上にあげ、政治が解決しなくてはならない問題として提起してきました。そのために、まず女性議員を増やし、政策決定の場である議会こそをジェンダー平等のスタートラインにするべく選挙に挑んできました。おおぜいの市民の皆さんとともに、東京都内だけでも、これまでに総勢220人以上の女性議員を送り出しています。これほど長い年数女性議員を送り続けている政治団体は世界を見渡しても唯一無二であると、内外の政治学者からも認知、注目をうけているところです。
足元の自治体の女性議員が増え、それまで聞き慣れず、いぶかしがられていた「生活者」「市民」という言葉が浸透する、その一翼を生活者ネットワークが担っていることを改めて自覚し、性差を越えて生活者・市民が自治体運営に参画する「市民自治」「市民政治」を押し広げていく思いを強くしています。
ところが一たび国政に目を転じると、生活者ネットワークが問い続けきた生活者・市民などの「言葉」の浸透とは裏腹に、ようやく芽吹き始めた市民自治の芽を踏みつぶす動きがトップダウンで、ヒタヒタと圧力をかけていることに唖然とします。
第二次安倍政権、菅、岸田と続く自民党政権の横暴は頂点に達しており、統一教会問題、原発再稼働・新増設、「敵基地攻撃能力」の保有、防衛費倍増と増税、政治とカネ、福祉等に対する自己責任論、女性蔑視や差別発言、多様性を踏みにじる人権思想の欠落など、市民をないがしろにするにも程があると怒りの塊が腹の底から込み上がってきます。後世になって、あの2023年が最悪の分岐点になったとされることがないように、生活者ネットワークは今こそ踏ん張ってまいります。
生活の現場から、命を、暮らしを、生きる権利を守り、誰からも奪われることのない社会へ。「当事者」の声をきき、課題を精査し、当事者でない人とも共有し解決することができるまちへ。あなたがあなたらしく、私が私らしく尊厳を持って安心してともに生きる政治に。そのために、東京・生活者ネットワークは、強くしなやかに、果敢に挑戦を続けます。
▼東京・生活者ネットワーク2023年新春の集いを1月31日に開催。基調講演には、参加型デモクラシーの行き渡る社会を目して発言、行動する若き活動家・能條桃子さんを迎えて、政治への市民参画、女性・若者の参画の必然を共有(東京・中野区)