3.11を忘れない 国、東京電力は福島原発事故の責任をとれ!
2011年3月11日、東日本大震災にみまわれ、続く東京電力福島第一原発事故が起こってから7年目の3月11日の日曜日、各地で追悼と抗議の集会が開かれた。生活者ネットワークのメンバーも各地の集会、デモに参加した。
東京電力は福島原発事故の責任をとれ!
東京では、午後1時半から東京電力本店前(新橋駅近く)で、第54回東電本店合同抗議が行われた(東電本店合同抗議は、通常、毎月第一水曜日の18時30分~19時45分ごろ、取り組まれている。呼びかけは、経産省前テントひろばとたんぽぽ舎)。
集会は、経産省前テントひろばの渕上太郎さんのあいさつで開始。多摩川太鼓の演奏をはさんで、作家の落合恵子さん、福島原発被害東京訴訟原告団長の鴨下祐也さん(いわき市から東京に避難)、ル
ポライターの鎌田慧さん、東電株主代表訴訟の木村結さん、福島県双葉町から避難している亀屋幸子さん、新潟県からさようなら柏崎刈羽原発プロジェクト事務局長の小木曽茂子さん、元東海村村長の村上達也さん、たんぽぽ舎の柳田真さんらが、東電と国の責任を追及する怒りのリレースピーチをした。福島原発告訴団の武藤類子さんからのメッセージも届いた。
途中、東京電力に対して、再稼働阻止全国ネットワークなど8団体から、申し入れ書を読み上げ手渡した。また、日本音楽協議会、豊岡マッシーさん(沖縄出身)、ジョニー・Hさんなど、音楽でのアピール参加もあった。
参加者は、「東京電力は責任をとれ!」「汚染水止めろ!」「柏崎刈羽原発再稼働するな!」「日本原電に債務保証するな!」のコールを繰り返した。参加は約900人だった。
日本原電は東海第二原発を再稼働するな!
東電前の集会参加者の多くが、続いて午後3時半から取り組まれた、日本原子力発電株式会社(日本原電)本店(千代田区神田美土代町)前での抗議集会へと地下鉄で移動した。
日本原電前では、今年11月に運転開始から40年を迎える老朽原発である東海第二原発を再稼働するな、20年の運転延長をするな、との声をあげた。
東海第二原発現地から元東海村村長の村上達也さん、常総生協の方、たんぽぽ舎の山崎久隆さん、福島県双葉町から避難している亀屋幸子さんらがマイクをとった。茨城県東海村にある東海第二原発は、30キロ圏に96万人が居住する、首都圏に一番近い原発だ。日本原電は、2000億円にも上る安全対策費用を借金するために、東電に債務保証をしてもらおうとしている。「東海第二原発を東京圏の重大争点に」とたんぽぽ舎の柳田真さんが呼びかけた。参加者は約500人。
0311原発ゼロ★国会前大集会
―福島・共に未来へ―
午後5時から7時は、国会正門前と首相官邸前で、首都圏反原発連合主催の「0311原発ゼロ★国会前大集会―福島・共に未来へ―」が開催された。
この日、国会前には、右翼の街宣車が何台もあらわれ大音響の妨害が6時まで続いた。そんな喧噪の中、ジンタらムータのオープニングライブがあり、主催者のミサオ・レッドウルフさんのあいさつから集会を開始。登壇したのは、落合恵子さん、野党6党の国会議員ら、
鈴木薫さん(いわき放射能市民測定室たらちね事務局長)、河合弘之さん(脱原発弁護団全国連絡会共同代表)、後藤政志さん(元原発技術者)、古賀茂明さん(フォーラム4提唱者)、桜井昌司さん(布川事件の冤罪被害者)、香山リカさん(精神科医)など。国会周辺には約9000人が集合した。
[首都圏反原発連合の集会よびかけ]
7年前の2011年3月11日、東日本大震災により引き起こされた福島第一原発の事故は、人々の考えを大きく変えました。それまでは原発の問題はほとんど語られてきませんでしたが、事故を未だに収束できないさま、その被害、避難を余儀なくされ、それまでの日常生活を失った人々…これらの現実を目の当たりにし、国民世論は大きく脱原発に傾いています。
それにも関わらず安倍政権は、2014年に「エネルギー基本計画」を改悪し、原発を推進。原発輸出にも力を入れており、日立のイギリスでの原発建設への銀行融資に対し、全額を保証しています。2011年5月、野党自民党議員だった安倍晋三氏は「菅首相が福島第一原発への海水注入を止めた」とデマを流し、内閣不信任案を提出する構えを見せました。事故対応で与野党とも大変な時期に、このような不実な行いをする人にこの国の政治を任せるわけにはいきません。
政府は原発推進に躍起ですが、実際には脱原発世論が原発の稼働を減らしています。昨年末には広島高裁が伊方原発運転差止を決定し、高裁初となる原発運転停止の判断を下しました。また、立憲民主党が「原発ゼロ基本法案」の提案へ、共産、民進、社民、自由などの野党と市民に共闘を呼びかけています。小泉元首相らも「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」を発表し、大きな関心が集まっています。2018年は「エネルギー基本計画」の見直し、「日米原子力協定」の満期でもあり、ターニングポイントの年となるでしょう。
福島原発事故を教訓に、世界的に脱原発、再生可能エネルギー推進の風が吹く中、それに逆行し、日本を世界からの周回遅れへと導き、国富の流出を招く安倍政権にはお引き取りいただき、原発ゼロ政策へと舵を切る新政権を発足させましょう!3月11日、震災と原発事故で犠牲になられた方々への追悼とともに、脱原発実現への決意を新たに、国会前に集まりましょう!