11・27「羽田増便による新低空飛行ルートの白紙撤回を求める」合同院内集会開催
11・27「羽田増便による新低空飛行ルートの白紙撤回を求める」合同院内集会開催される!
11月27日、羽田空港の発着回数を増やすため、国土交通省が計画している東京の都心上空を低空飛行する新ルートについて反対している「羽田増便による都心低空飛行計画に反対する東京連絡会」が主催する、標記の院内集会(於:参議院議員会館)が開催されました。国会開会中のこの日、NHKほか複数の取材カメラも入り白熱した雰囲気のなか、まず主催者を代表して秋田代表ほか4人の共同代表が、続いて各地の反対する市民の会から参加者らへと、次々にマイクが渡され「羽田増便・新飛行ルート計画」の無謀さ、国のあってなきが如しの「航空政策の無策」を訴えました。
各地の市民の会とともに活動する生活者ネットワークのメンバー・議員らも多数参加。福島みずほ衆議院議員、山添拓衆議院議員をはじめとする国会議員らが参加するなか、生活者ネットからは吉田由美子区議(品川)、北澤潤子区議(大田)、村上典子区議(豊島)らがマイクを握り、この問題が起きた3年前の7月以来地域で住民らへ問題を知らせる機会や月1のパレードを行うなど活動を重ねてきたこと、この9月に旅客機から落下したパネルが大阪市内を走行中の車を直撃した事故が発生、ここにきて落下物事故や騒音公害、環境悪化に対する市民の危惧・懸念の声がますます高まっていること、計画撤回を求める請願活動が継続されていること、国の説明責任軽視・情報開示欠落と断じざるをえない実状などを報告。経済優先、地域住民の生命・財産、暮らしの安心・安全を一顧だにしない国・国土交通省の計画の無謀さを批判しました。
参加した国会議員からは、着陸便が飛ぶ都心新ルート下に居住している、新離陸ルートの川崎コンビナート至近に住まうなど、羽田問題は他人事でも他所事でもないなどの意見が相次ぎ、ともにこの問題の解決をはかりたい旨、発言がありました。
「羽田増便による都心低空飛行計画に反対する東京連絡会」では、次回の行動として、この問題への国土交通省の説明責任を求めて、以下の国交省レクチャーを行います。多数のご参加をお待ちします。
◆国交省レクチャー◆2017年12月7日(木)16時~◆参議院議員会館B106会議室(地下1F)
15時45分~参議院議員会館エントランスで通交証をお渡しします。
羽田空港増便・無謀な都心超低空飛行ルート計画とは……
国・国交省は2014年7月、2020年の東京五輪・パラリンピックをめざし羽田空港の増便計画を発表しました。現在1時間当たり80便を90便にし、国際便旅客機を年間3.9万便増やす計画(=今のおよそ1.7倍となる年間で最大9万9000回に増やす)としています。南風時、15時~19時の間、都心を下降しA滑走路、C滑走路に1時間当たり44便が着陸、同時間帯にB滑走路から1時間当たり20便が離陸。北風時は7時~11時30分、15時~19時の間、1時間当たり22便がC滑走路から離陸します。
これまでの約束「海から入り海にでる」ルール崩す新飛行ルート
1960年、羽田空港では大型ジェット旅客機が導入され、品川区、大田区、江戸川区などはたいへんな騒音にさらされました。各区の住民、議会、区長が国に強く低空飛行中止を求め、東京都知事もこれを強く支持し、羽田空港沖合移転にともなって、国は騒音問題の根本的解決を約束し、「海から入り海に出る」ルールが確立されました。そのルールのもとでの日常生活が突然壊されることになります。国・国交省は、住民に対して丁寧に説明するとしていますが、まだほとんどの住民がこの計画を知らされていません。住民に対してどういう影響があるのか、きちんと検証し徹底的に情報を開示すべきです。
住民の生命より経済優先?!住民の生活環境を激変させる
騒音、落下物、大気汚染、重大事故の問題が常に生活の安心安全を脅かします。国交省は、高度、騒音などについてまだごく一部分のデータしか開示していません。品川区大井町では、高度305メートル、騒音80デシベル、大井競馬場では240~210メートル、五反田駅では450メートルとしています。また落下物は、ゼロにはなりません。成田空港では1978年開港以来、氷や部品の落下物が約160件ありました。これが都心の低空であれば大きな事故になるでしょう。このような危険な都心低空飛行は、撤回すべきです。