69年目の憲法記念日を迎えて 市民の声が届く政治、自治分権社会の実現を
憲法が制定されて69年目の今年、東京臨海広域防災公園(有明)で、5.3憲法集会「明日を決めるのは私たち 平和といのちと人権を!」が開催されました。昨年の憲法集会(於:横浜)の3万人を上回る、5万人が集まりました。集会後は、2つのコースに分かれてデモ行進、生活者ネットワークのメンバーも多数参加しました。
今、現憲法がどのような過程でつくられたのか、押しつけ憲法なのか、戦争放棄は誰の発案なのかといったことがさかんに検証されています。しかし、一番大事なことは私たち国民の多くが現憲法を変えたいと考えているのかどうかということです。
朝日新聞の世論調査によると、9条の改正反対が68%、改憲については不要55%、必要37%と回答。前年と比較すると、その差が開いています。毎日新聞では9条の改正反対は52%、改憲必要、不要はともに42%と拮抗。東京新聞でも安倍晋三首相の下での改憲に「反対」が56.5%で、「賛成」の33.4%を大きく上回っています。この調査結果は、昨年の安保法関連法の成立前後のシールズやママの会、憲法学者や市民が呼びかけた集会やデモなどが大きく世論に影響を与えたものであることは言うまでもないことです。
安倍首相は憲法改正について「私の任期中に目指す」と述べ、2018年9月までの自民党総裁の任期中に実現する意欲を示し、憲法改正発議に必要な参院の3分の2以上の議席獲得をめざしています。2015年9月強行採決により成立した安保関連法については野党5党から廃止法案が提出されましたが、審議されないまま、国民への説明も十分に果たされない中、集団的自衛権が行使できるよう施行されたことは許されることではありません。
この夏の参議院選挙の争点は安倍政権の大暴走をくい止め、民主主義、立憲主義、平和主義を守る政治のあるべきかたちを取り戻すことにあります。
私たちは格差社会を容認する政治、右傾化する国政に強い危機感を持っています。東京・生活者ネットワークは市民の声が届く政治、自治分権社会の実現を訴えていきます。