第47回衆議院議員選挙を終えて
第47回衆議院議員選挙を終えて
2014年12月15日
東京・生活者ネットワーク
第47回衆議院議員選挙が幕を閉じました。東京・生活者ネットワークは、この選挙を安倍政権の大暴走をストップさせるチャンスととらえ、民主主義、立憲主義、平和主義のもとに行われる、政治のあるべきかたちを取り戻すべく、全ネット体制で臨みました。
しかし、結果は与党で3分の2の議席数を上回り、安倍政権の継続を追認する選挙となりました。投票率は52.66%と戦後最低を更新し、2年前よりも6.66ポイントも低く、この選挙結果をもって国民の信を得たものとは言えません。報道は一斉に「圧勝」と報じましたが(自公で解散前324議席→今回結果326議席)、低投票が示す国民の政治離れという現実をこそ、自公政権は重く受け止めるべきであり、大義のない選挙のために631億円もの税金を投じ、重要な政策協議を中断したこともまた問われるべきです。
国民の多くが何のための解散なのか、わからない中、民主党をはじめ野党は小選挙区での候補者調整をすすめましたが、残念ながら安倍政権に対抗する選択肢にはなりきれませんでした。
今後、安倍首相は集団的自衛権行使の関連法案の提出、九州電力川内原発をはじめとする原発再稼働、改憲に向けて動きを活発化させていくことは明白です。国民の大多数が右傾化する国政に強い危機感を覚えている実態や、貧困や格差社会を容認する政治から脱却し、生活権の確保をこそ求める国民の意思を政権与党は真摯に受け止めるべきであり、それこそが政治のあるべき姿のはずです。
安倍首相は、「経済最優先―この道しかない」と強調しましたが、選挙戦を通じて示されるべきは「次世代へ、私たちはどのような社会を手渡すのか、そのためにどのような選択をするのか」であったはずです。「超少子高齢社会」に向かう日本において、これまでのような経済成長が望めない現実と、将来世代に負担を先送りする政治を直視しなければ、来るべき共生社会は望めないからです。
東京・生活者ネットワークは、政治を政党や議員だけに任せておくのではなく、生活の現場にいる普通の市民が参画し、熟議し、解決策を導き出す新たな「参加型政治」が必要だと考え活動してきました。脱原発、エネルギー・食料の地産地消、多世代にわたって暮らしを支えるセーフティネットの充実など、一人ひとりの人権が尊重される、持続可能な豊かさを実感できる政治を実現するために、地域から声を発し続けていきます。