意見募集に多くの声を届けよう! 内閣府『食品安全委員会』が被曝規制値をかさ上げ??

「放射性物質の食品健康影響評価に関する審議結果(案)」についてのご意見・情報の募集(〜8月27日)

内閣府、食品安全員会は7月26日、放射線の生涯被曝量を100ミリシーベルトまで許容する方向で方針をまとめた。これまで、世界を見渡しても前例のない「生涯被曝量」の設定とは…。問題は、今回の方針にもとづいて、食品安全委員会が野菜、魚介類、穀物など食品の(放射能汚染)基準値を決めていくことになることだ。

これまで日本政府は、一般公衆に許容される被曝量を1年間に1ミリシーベルトとしてきた。ICRPの勧告に基づいて設定されたこの数値においても、決して安全とは言えず、放射線被曝に「しきい値」はないことが論証されている。未だ収束をみない福島第一原発事故による厖大な放射能汚染は隠しようもない。しかし、だからといって汚染の現実を前提に、基準値をかさ上げするような行為は、「食品安全員会」にあってはならない行為ではないか。

こうした一連の判断が「今後の食品汚染規制のベース」になってしまう瀬戸際だ。直接市民の健康と市民生活に影響する重要な問題が議論の尽くされないままに決められてはならない。特に子どもの内部被曝は避けなければならず、乳児や幼児における内部被曝は「0」でなければいけない。

多くの市民の声を、内閣府『食品安全委員会』に届けてください。
                 東京・生活者ネットワーク

食品安全委員会HP
http://www.fsc.go.jp/sonota/emerg/radio_hyoka.html
*「Q&A」の問1にある、厚生労働省が3月17日に設定した「食品の暫定規制値」の、厖大な値に着目…この値を認めるような評価を食品安全委員会が出してしまえば、子どもを被曝から守ることはできないだろう。チェルノブイリ原発事故の後、日本は1kgあたり370ベクレルを規制値とした。それでも高すぎる値だとして、市民による食品の放射能測定運動が各地に広がった。

<意見提出の方法は…>
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=095110460&Mode=0
の、「関連情報」欄の「意見公募要領」から「内容情報」をクリック。(1)表題を「放射性物質の食品健康影響評価に関する審議結果(案)についてのご意見・情報の募集について」とする。(2)氏名、(3)職業、(3)住所、(4)電話番号、(5)意見/情報 を書く。

あて先:内閣府食品安全委員会事務局評価課内「放射性物質の食品健康影響評価」意見募集担当
メール:https://form.cao.go.jp/shokuhin/opinion-0316.html から送信可能(添付はテキスト形式のファイルに限る)
FAX:03−3584−7391
郵送:〒107−6122 東京都港区赤坂5−2−20 赤坂パークビル22階(封筒表面に表題を朱書する)
締め切り日:2011年8月27日(土)17:00必着

◆原発から100km、会津若松から18万ベクレル—「東京でも至急調査が必要」と専門家——日刊ゲンダイ【政治・経済】2011年8月18日 掲載から

<雨水升の汚泥から>
 福島第1原発から西へ約100キロ地点で、1キロあたり約18万6000ベクレルの放射性セシウムが検出された。
 現場は、福島地裁会津若松支部の敷地内の雨水升(うすいます)。16日、福島地裁が発表したのだが、政府がコンクリートなどで遮蔽して保管することを求める基準の1キロあたり10万ベクレルを大幅に超えている。それだけでも恐怖だが、会津若松は、福島県でも原発のある浜通りとは山岳地を隔てて汚染が少ないとされていた地域だけに深刻だ。
 会津若松支部では、汚染された汚泥が見つかった雨水升と、敷地内で比較的線量の高かった升の2カ所を立ち入り禁止にしている。敷地内には他にも雨水升は十数カ所あるが、いずれも1マイクロシーベルト以下だった。福島地裁は「いまは検査機関に数字の再検査をお願いしている」というが、同じ敷地内でこれほど濃淡が極端だと不気味な話だ。
 今回がたまたまなのか。どこまで調査すべきなのか。京大原子炉実験所助教の小出裕章氏がこう言う。「(会津で高濃度セシウムが検出されたことは)当然だと思います。側溝など汚染が濃縮される場所はどこでも調べるべきです。東京でも今回レベルはあると思います。本来なら日本全国を調べる必要があります」
 汚染もここまで拡大してくると、もはや除染もままならない。小出氏が続ける。「掃除をしたところで、今はどうしようもない状況です。子どもが触れるところであれば、掃除するべきですが、そうでなければそのままにしておくのもひとつの手です」
 高濃度汚染された汚泥を安全に取り除く方法も、捨てる場所もないのが現実なのだ。自宅の玄関前の側溝や、さらには雨水升まで丹念に掃除するキレイ好きの人もいるが、当分は作業を中止した方がいい。

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