遺伝子組換えセイヨウナタネ等の承認に反対

パブリックコメントの疑義

農林水産省は、以下のように、遺伝子組換え農作物の隔離ほ場での栽培や、食用又は飼料用のための使用等に関する承認申請(セイヨウナタネ1件、トウモロコシ2件及びワタ1件)を受け、審査報告書では「生物多様性影響が生ずるおそれはない」と判断しています。2011年5月23日〜6月21日の間、パブリックコメントが実施され、意見が求められています。
(ア) 隔離ほ場での栽培についての申請:
・ セイヨウナタネ(除草剤グリホサート耐性/日本モンサント株式会社申請)
(イ) 食用又は飼料用のための使用等についての申請:
・ トウモロコシ(アリルオキシアルカノエート系除草剤耐性/ダウ・ケミカル日本株式会社申請)
・ トウモロコシ(チョウ目害虫抵抗性・コウチュウ目害虫抵抗性・除草剤グルホシネート耐性・除草剤グリホサート耐性/シンジェンタジャパン株式会社申請)
・ ワタ(ピマワタ)(除草剤グリホサート耐性/日本モンサント株式会社申請)

生活者ネットワークは、これまでも「食の安全」のための政策提案を行い、「遺伝子組換え」作物・食品に反対するとともに、表示の義務付け等を求めた取り組みを続けています。
今回の「遺伝子組換えセイヨウナタネ、トウモロコシ及びワタの第一種使用等に関する承認遺伝子組換えダイズの第一種使用等に関する承認」申請については、審査フレームの課題(現行のカルタヘナ国内法では農産物は生物多様性影響評価の対象外)、判断基準の課題(審査では「影響のある野生動植物等は特定されない」としているが、自然界への拡散は既に市民団体から報告)など、問題が大きく、改めて「予防原則」の考え方に基づき、長期的な視点での検証が必要です。
また、情報提供(報告書の内容・表記が難解、「消費者としての国民の知る権利」を保障していない)、意見反映(パブコメの意見等によって承認されなかった例はこれまでない)など、パブリックコメントの方法についても問題があります。
改めて、今回の申請には反対し、パブリックコメントの方法についても改善を求めました。

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