周防灘の生態系に不可逆的な悪影響を与える原発計画に、再考の英断を!

COP10<国連生物多様性条約締約国会議>を視野に、「瀬戸内の生物多様性保全のための三学会合同シンポジウム」開催される!

三学会合同シンポジウム開催にあたり趣旨発言する佐藤正典鹿児島大学教授(右)と、安渓遊地教授(山口県立大学)
三学会合同シンポジウム開催にあたり趣旨発言する佐藤正典鹿児島大学教授(右)と、安渓遊地教授(山口県立大学)
3月14日、広島に続き「瀬戸内の生物多様性保全のための三学会合同シンポジウム」が環境省、国会議員、市民、NGO/NPOの参加を得て都内(明治大学リバティタワー)で開催された。

瀬戸内海西部(周防灘)の上関周辺には小さな巻貝、海藻類から海鳥や水生哺乳類に至るまで多様な種(多くが絶滅危惧種)が生き残っていることが、研究者らによる調査で次々と明らかになっている。

原発よりも命の海を!

今、この地に計画されている原子力発電所計画の環境アセスメントは極めて問題の多いものであることから、生物学の研究者組織である三学会[日本生態学会/日本鳥学会/日本ベントス(底生生物)学会]は、科学的な観点からの「アセス法」に則った環境影響評価を求め、異例の10件を超える要望書を山口県・上関町・事業者・監督省庁に提出してきた。

シンポジウムでは、研究成果の共有とともに、周防灘の生態系に不可逆的な悪影響を与える原発計画に再考の英断を求める意見が相次いだ。

今秋10月には、COP10 生物多様性条約締約国会議「国連地球生きもの会議」が、日本(名古屋)で開催される。「SATOYAMA(里山)イニシアティブ」の推進を掲げ、締約国各国にその推進を求めるべく準備を開始している日本政府が、生物多様性のホットスポット、周防灘、上関周辺の海と里山の生態系をどのように保全し将来に受け継ぐか…。議長国日本の動きを、世界が注目している。

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