八ツ場ダムの行方
正しい情報公開とダムのないまちづくりを!
八ツ場(やんば)ダムの建設をめぐり、連日のように報道が続いている。中止に反対する住民の声、これまでにつぎ込んだ国費…これらは大いに喧伝されるが、このダムがなぜ要らないのかを、きちんと伝えるニュースは残念ながらあまり見当たらない。
八ツ場ダムの目的は、利根川中下流部の洪水被害の軽減と、1都4県に1日122万トンの水を供給すること。しかし、堤防の整備が進んだ利根川は新たにダムをつくらなくても氾濫するおそれはない。また、首都圏の水使用量は、人工が増えても最近10年近く横ばいが続いている。今までは目的もない八ツ場ダムは、造る必要性がないのである。
幸い、本体工事は、未だ始まってはいない。要らなくなる事業費を、半世紀もダム建設に翻弄された地域の再建に当てることもできるのだ。正しい情報の公開と、ダムがないまちづくりをどうすすめていくのか。民主党のこの対応如何に、今後の公共事業の見直しの行方がかかっている。
※1 八ツ場ダム関連苗村洋子さん(小平・生活者ネットワーク)のHPもご覧下さい。
※2 八ツ場ダムに関する過去の生活者ネットワークの都議会質や市民活動は、活動報告バックナンバーをご覧下さい。
小山美香(前小金井市議会議員/東京・生活者ネットワーク代表委員)