2009年都議選を終えて
地域政党の存在を生かし都議会を変える力に!
東京・生活者ネットワーク代表委員/都議会議員 山口文江
2009年東京都議会議員選挙が幕を閉じました。生活者ネット議席ゼロか、地域政党の終焉かともささやかれた非常に厳しい戦いとなることが予測された選挙。総合選対長として十二分に覚悟し、身を引き締めて臨んだ選挙です。
スローガンは『市民が育てる 東京・未来』。『やっぱり! 子育て介護は社会のしごと』を政策メッセージに掲げ、都政の仕事は地域の課題解決であり、生活者に密着した政治を推し進めよう、都議会から自治体政治を変えていこう、都政の本来の役割を果せる議員を送り出そうとよびかけてきました。
▼一日1億円のムダ遣い・新銀行東京は早急に店じまいを!▼食の安全が最優先・築地市場の豊洲への移転反対!▼都立小児病院の拙速な廃止は認めない▼八ッ場ダム・外環道…、無駄な公共事業はいらない!▼オリンピックよりも、医療・介護・保育・教育の充実を——と訴えた選挙。手ごたえも感じ、それを追い風に、6兆円規模の巨大な東京都予算の使いみちはどうあったらよいか、真摯に今都政に必要な政策を、対案を提示しながら訴えてきた選挙でした。
しかし、結果は3人当選の現有議席1減。東京・生活者ネットワークの進める参加と自治の市民政治に期待を寄せていただいた市民の皆さまには充分な受け皿になりえなかった結果であり、真に残念としか言いようがありません。そうした厳しい選挙でしたが、北多摩第2区(国分寺・国立)の山内玲子がこの24年間続けてきた都議会ネットの議席をつなぎ、並み居る国政政党と伍して戦った世田谷区選挙区西崎光子が現職としての議席を守り、また、昭島市選挙区(一人区)で当選を果した星裕子は推薦共同候補という形をとっていますが、生活者ネットワークの市議会議員を3期12年務めたネット出自の議員です。
3選挙区での勝利は評価に値するものであり、今回の選挙を終えてなお、ネットが都議会に初の議席を得た当初から先駆的な政策を打ってでて政策面で都政をリードしてきた誇りはゆるぎないものがあります。この誇りと自負を失わずに、これまでの実績をこの3人に引き継ぎ、私たちはここから新たなスタートを切る覚悟です。医療・介護、周産期医療も含めた出産・子育て支援、環境、教育、食の安全などに、地域の課題、生活課題や東京問題の解決に向けて、しっかりと取り組みを進め、市民生活や市区町村を応援する都政に変えていく力になる所存です。