周産期医療・地域医療再生のために
東京・生活者ネットワークは、地域医療の拠点として、 その機能が注目される 「諏訪中央病院」、 小児総合病院として周産期医療に取り組む 「長野県立こども病院」 を視察した。 特筆すべきは、 どちらも地域の診療所との連携がとられ医療のネットワークが確立されていることだ。
東京都では、 在宅医療基盤整備支援事業を推進しているが、 なかなか取り組みが進まないのが現状だ。 療養病床の介護型が今後廃止される中で、 在宅医療がますます重要になり、 在宅療養診療所と訪問看護ステーションとの連携を進める必要性に迫られている。 疾病の発症予防から早期発見、 治療、 さらに回復期のリハビリと介護に至るまでの連携した保健医療サービスが必要であり、 これを提供できる地域での体制づくりが急がれている。
周産期医療については、 母体と新生児の搬送システムの確立や小児科、 産科など専門医療だけではない 「チーム医療」、 初期治療にあたる地域の医療機関のレベルアップのための研修が重要になる。 さらに、 小児科、 産科における医師、 看護師不足を解消するため、 労働環境を改善し、 専門職の人材確保に力をいれていくことも忘れてはならないことだ。