環境、福祉優先の政治実現は女性たちの手で
女たちの討ち入りシンポ
ハンドベル演奏や、寸劇で会場が盛り上がる中、シャーリー・ウィルチャーさんによる基調講演「アメリカの働く女性いま」が行われ、「男女雇用機会均等」「女性差別撤廃」の実現こそが、新たな市民の世紀をつくること、クリントン政権下で労働副長官補を務め、またNGO団体で活躍しながら多方面に働きかけてきた経緯などが語られました。
基調講演を受けて行なわれたシンポジウムPART1「安心・安全の暮らしを守るためには」(コーディネーター:袖井孝子さん・お茶の水女子大学客員教授)では、安心・安全のまちづくりを阻むもの、高齢社会を生きる女性たちを脅かすさまざまな大敵、雇用にまつわる問題、年金、詐欺などの犯罪や災害、夫や息子からの虐待など各種の問題提起とともに、日米女性が立ち向かうヒントが提案されました。
続くPART2「女性の政治参加にむけて」(コーディネーター:樋口恵子さん・高齢社会をよくする女性の会代表)では、米側から4人の女性(上・下院議員および元労働副長官補)、日本側からは、堂本暁子千葉県知事、円より子参議院議員に加え、東京・生活者ネットワークの都議会議員・大河原雅子がパネリストとして登壇。女性問題や子ども、教育、環境や生活課題の解決をはかる政治こそが求められていること、21世紀の環境・福祉優先政治を提案する旗手となり得るのはいまや女性であることなどを確認。しかし、日米共に女性議員が少ない問題に対し、解決策として、米国のエミリーズリスト(女性議員誕生を市民が支援)の活動、日本では女性候補者を推薦し当選までを資金援助をするWIN・WIN(=ウィン・ウィン)の活動、カンパとボランティアで選挙を行なう生活者ネットワークの活動などが話題となりました。
最後に、樋口恵子さんが、高齢社会をよくする必須課題「高齢者虐待防止法」の制定を求めるアクションを国に起こしたことを報告して、幕を閉じました。
写真上:シンポジウムに参加する大河原雅子(右から3人目)下:日米の女性が、各自の政策提言をプラカードにあらわし、討ち入りをもじった形態で登壇