地域医療と自治体の役割
国の医療制度改革に希望はあるか?
「医療」が大きく変わろうとしています。
医療制度は非常に専門的な領域で、市民が制度提案しにくいものですが、制度の改変は私たちの生活に大きな影響をもたらします。市民、患者の視点で、本来あるべき医療の方向性を探るために、東京ネット政策委員会の環境・福祉チームは「医療制度改革」という大きなテーマに挑戦しました。
昨年11月には、地域医療医として活動されている新田國夫さん(医療法人社団つくし会理事長、他)を講師に、学習会「地域医療の現場から考えるこれからの医療政策」を開催し、在宅医療の現状と課題、自治体の役割などについてお話を伺いました(右写真)。
また、東京都の保健医療担当へのヒアリングやチームの議論を重ね、今年3月に「医療制度改革に対する見解」と項目に対する論点整理をまとめました(見解は最下段)。
現在、国会では医療改革関連法案の議論が大詰めを迎えています。
法案そのものは①健康保険法改正②老人保健法改正③医療法改正が大きな三つの柱ですが、内容としては増大する医療費の抑制と制度の再編・統合が二大テーマになっています。
制度を持続するためには「財政」議論は必要であり、今回の診療報酬の改定には評価すべきものもあります。しかし、大きな負担増や大きな制度変化をもたらす法案の問題点は多く、またその法案を強引に通した(衆議院)政府・与党の態度からは、「安心・信頼の医療」を希求する姿勢は感じられません。
東京・生活者ネットワークは、誰もが安心して自分らしく暮らせるまちをめざし、今後、地域医療と自治体の役割に関する提案づくりに取り組みます。