今こそ信頼できる年金制度への抜本的改革を

各党国会議員の相次ぐ年金未納・未加入問題は、年金制度や政治への信頼を根底から揺るがすものとなってしまいました。国会議員は自らの加入や納付状況を進んで明らかにし、リーダーとしての説明責任を果たすべきです。
自分たちが作ってきた制度がいかに欠陥が多いものであったかを、自らの制度無視という行為で白日の下にさらした今、抜本的な改革に即刻取り組まない限り、政治はもはや何も機能しないものになってしまうでしょう。

東京・生活者ネットワークは10年前から年金問題に取り組み、5年毎の改正のたびに、学習会やシンポジウムを開き、「多様な働き方に対応できる年金制度の一元化」を求めて、次のような意見を提出してきました。
①第3号被保険者制度の見直し
②パート労働者にも年金権を
③特権化した議員年金は廃止へ
④遺族年金の段階的廃止
⑤基礎年金は税金から

 今国会に出されている年金改正案は相変わらず3号被保険者問題やパートの年金権には手がつけられず、負担と給付の見直しに留まっています。負担と給付のバランスをとるための根拠になる出生率や年金会計の情報も公開されず、国会の議論も全く不十分なものでした。このままどうしても成立させなくてはならない法案だとは思えません。改めて根本的な年金制度のあり方や国民年金・共済年金・厚生年金そして議員年金までも含めた年金一元化の議論を深めることが、年金や政治への信頼を取り戻す唯一の手段だと考えます。

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