拙速な廃止条例もノー! 「東京都立病院条例の一部を改正する条例」
2009年都議会第1回定例会から
多摩地域の医療施設の状況を見れば、高度・専門的な医療を提供する病院としての小児医療センターを、新たに多摩メディカルキャンパス内(府中病院)に整備し、小児医療の拠点として充実を図っていくことは重要です。しかし、小児救急医療を府中病院に集中することには懸念があり、生活者ネットワークは地域に救急医療を整備する必要性があることを、都議会において指摘してきました。
すでに工事も進んで2010年3月には開設される予定であることから、今都議会定例会において、新しい小児医療センターを都立病院に位置づける条例改正が提案されました。
しかし、今回の条例改正には同時に、八王子小児病院、清瀬小児病院、梅ヶ丘病院の廃止が含まれており、それぞれの地域では、病院がなくなることへの市民の不安が大きいことも事実です。特に清瀬、八王子は長い間地域の小児医療を担ってきている基幹病院であるだけに、細部にわたっての連携や引き継ぎは、時間をかける必要があります。
東京都は、市や市民の理解を得られるよう、地域ごとの医療体制整備など課題解決にむけて細部にわたる取り組みを進め、その上で改めて廃止条例を別途提案すべきです。現状へのきめ細かな対策を求めて、生活者ネットは拙速すぎる廃止条例に反対しました。