リサイクルより大切なリデュース(発生抑制)、リユース(再使用)を促進する法律をつくろう
2R(ニアール)を促進する署名活動に参加してください
1995年に、埋立処分場の逼迫からごみの減量をはかろうと、家庭ごみの大半を占める容器包装ごみのリサイクル責任を容器包装を製造・使用する事業者に課す容器包装リサイクル法が制定されましたが、最も費用がかかる収集・選別・保管が自治体の責任とされたことで、発生抑制と容器包装剤の環境配慮設計がすすむインセンティブになっていないことが問題です。2004年に繰り広げられた容リ法の見直しを求める請願運動では、全国で100万筆近い署名を集め、超党派の国会議員210人が紹介議員に名を連ねました。しかし、2006年に改正された容リ法では、請願で求めた拡大生産者責任(生産から廃棄まで生産者が責任を持つ)の徹底は実現しませんでした
。
2006年改正で約束された5年後の見直しに向けて、今度こそ、リサイクルだけでなく、発生抑制(リデュース)と再使用(リユース)を促進する法律への抜本的改正をと、2010年10月、多くの市民や国会議員の参加で、2R推進活動のキックオフ集会が開かれました。
現在多くの生協や市民活動・環境団体が全国各地でいろいろな活動を展開しています。主な活動の一つは、国会への請願署名。もう一つは、自治体へのアプローチで、自治体議会に国への意見書を求める請願・陳情や、区長・市長に賛同を求める働きかけ、自治体の施策の点検活動などです。さまざまな活動に、市民の皆さんのご参加を呼びかけます。
生活者ネットも、それぞれの自治体で街頭署名などに元気に取り組んでいますので、皆さんの賛同、署名をお願いします。
国会請願署名活動の詳細は、容器包装の3Rをすすめる全国ネットワークのHR。署名用紙もここからダウンロードできます。
http://www.citizens-i.org/gomi0/2r/index.html
2R(ニアール)な暮らしの実践フォーラム
活動の事務局を担っている「容器包装の3Rをすすめる全国ネットワーク」の主催で、11月13日、2R推進フォーラム「さようなら大量リサイクル、こんにちは2Rな暮らし」が新宿文化センターで開催され、パネリストの一人として、小平・生活者ネットワークの市議会議員・苗村洋子が参加しました。
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ナビゲーターに丹羽順子さんを迎えたパネルディスカッションは、6人のパネリストがさまざまな取り組みを発表、丹羽さんのトークでなごやかにポイントが明らかになっていきます。京都で活動している堀孝弘さんからは増え続けるペットボトルだけど、増えているのはお茶などの清涼飲料だということがデータで示されました。立川市のお茶屋さん、池谷和子さんは、自分の店でごみを売りたくないと茶ガラの回収を始め、まわりにも呼びかけて「エコ1店1品」運動や「容器を持って、お買い物。」運動など、商店街でエコに取り組んでいます。瀬口亮子さんのFoE Japanでは水Do!(スイ・ドゥ)キャンペーンを展開しています。使い捨て容器の飲料ではなく水道水を選ぼうというものです。A SEED JAPANの濱中聡史さんは、イベントでリユース食器を使うしくみについて「参加型」がキーワードだと語りました。びん商の田村寧隆さんからはリターナブルびん流通のしくみと現状について報告がありました。私は2004年に学校給食の牛乳がびんから紙パックに替わりそうになったとき、市民や議会の動きが効を奏してびん牛乳を存続することができた小平の例を話しました。
主催者からは、2R推進の啓発活動のツールとして、2Rの大切さをわかりやすく伝える動画が完成したことの報告があり、さっそく上映、披露されました。動画はまじめバージョンと、とってもかわいい猫の二アルくんが登場するアニメバージョンがあり、インターネットで視聴することができます。
http://www.citizens-i.org/gomi0/2r/anime.html
会場には各団体がブースでアピール、丹羽さんが主催しているxChangeのコーナーでは使っていた人のメッセージつきのおしゃれな古着をいただき、マイボトルやリユース食器に水道水で入れたお茶を入れて飲むという2R体験タイムもありました。2Rな暮らしを実現するヒントがいっぱいの充実したイベントでした。
報告:小平・生活者ネットワーク市議会議員 苗村洋子