水は生命の源――水道事業は民営化になじまない!安易な民営化につながらないよう運用基準の厳格化を!
水は生命の源――水道事業は民営化になじまない!安易な民営化につながらないよう運用基準の厳格化を!
「改正水道法施行規則の一部を改正する省令(案)」に関するパブリックコメント
2019年8月28日
東京・生活者ネットワーク
東京・生活者ネットワークは、公共施設等運営権を民間事業者に設定できる「コンセッション方式」のしくみを導入する内容を含む水道法改正に反対しています。
「水」は人間にとって生命を維持していくのに不可欠なものであり、「水道」は重要なライフラインです。水道法改正は、すべての人が安全でおいしい水を安定的に、しかも低廉で使用でき、安心して生活を営む権利(公共の福祉)を奪いかねないことから、水道事業は民営化になじまないものと考えています。
「コンセッション方式」では、民間企業が管理運営全般に経営責任をもち、資産は公にとどまりますが、運営権が「民間」に渡るため、意思決定も基本的に「民間」に移ることになります。意思決定の移譲は、水道料金だけにとどまらず、投資、技術、労働、環境政策などにも広がり、市民が運営を監視できなくなり、議会を通して説明や、情報公開を求める権利もなくなることにつながることを強く危惧しています。
こうした危惧は海外では現実化しており、水道事業の民営化を進めた結果、料金の高騰や水質悪化などに至り、公営に戻す「再公営化」が相次いでいます。
今回のパブコメ対象となっている改正水道法に関連する施行規則の改正や基準設置については、衆参両院の付帯決議でも認められている「水道の高い公共性」「国民共有の貴重な財産」であることを重く受け止め、国及び地方公共団体は、安易な民営化につながることのないよう厳格な運用基準に基づき慎重な判断を行えるものとなることを強く求めます。
以上