セクシャル・ハラスメントは人権侵害――セクハラを許さず、被害者を孤立させない社会の実現を!
セクシャル・ハラスメントは人権侵害――セクハラを許さず、被害者を孤立させない社会の実現を!
女性記者に対する財務省・福田淳一事務次官のセクシャル・ハラスメントに端を発する同省の一連の対応は人権侵害行為そのものであり、男女平等社会の実現に逆行するばかりか、一人ひとりの個性や能力が発揮される社会像と相反するものです。
金銭授受を伴う女性との関係で辞任した知事や高校生への強制わいせつで書類送検された芸能人など「性と暴力」にまつわる事件・ニュース報道が後を絶ちません。さらに、ハニートラップ、自己責任、売名などという被害者バッシングがSNS上ばかりか、麻生大臣はじめ政治家の口からも聞こえてくる事態に驚きを禁じえず、とうてい看過できるものではありません。
去る4月23日には、【セクハラ被害者バッシングを許さない!4.23緊急院内集会】が開催され、黒い服を身にまとった女性たちが、永田町の衆議院第一議員会館に集まり「#With You」のプラカードを掲げ被害者への連帯を表明しました。この集会では、弁護士や研究者、記者たち、そして議員や市民らが集結して、被害者へのバッシングや孤立を防ぐにはどのような法整備が必要か、などが話し合われました。
多くの生活者ネットの議員も参加し、狛江・生活者ネットワークの山本あき子(狛江市議会議員)は、狛江での市長によるセクハラ行為の問題に触れ、「セクハラ行為に対する意識の低さや認知のずれ、責任転嫁、公文書の扱いの軽さ、加害者に都合のよい調査、被害者が名乗り出ることの難しさを知った上での否認など、財務省で起きていることと狛江で起きていることは本質的に同じです。勇気をもって相談した被害者に敬意を表すとともに、一日も早い真相解明と人権が守られる職場環境の整備を求め、今後も活動を続けます」と訴えました。
集会実行委員の一人である三浦まりさん(上智大学教授)は、「被害者バッシングは加害者が責任を取らないための、責任転嫁するための常套手段。次世代にこんな思いをさせてはならない」とコメントし、会を締めくくりました。
こうした女性たちの連帯に加わりながら、私たち生活者ネットワークは、“セクハラ=人権侵害を絶対に許さない!” という確たる姿勢で行動していきます。