築地市場問題 豊洲移転予算執行に抗議します

都民の台所である築地市場を、土壌汚染の発覚した豊洲に移転するのか、現地再整備を行なうのか、都議会が、この問題の審議を行なっている特別委員会の継続を可決し、意向調査を行なうなどさらに議論を深めることを決めたにもかかわらず、知事は、豊洲の土地の購入予算を執行する意向であることを10月22日、明らかにしました。生活者ネットワーク・みらいは、知事の発言に強く抗議し、以下の声明を発表しました。
 
市場移転問題に関し、生活者ネットワークが何よりも重んじる判断上の基準は「食の安全・安心」にほかなりません。移転地豊洲の土壌汚染は、浄化の取り組み途上にも次々に新たな問題が持ち上がり、すでに都民の信頼を回復できる限度を超えています。どんな困難も克服して、豊洲以外に市場整備をはかることを覚悟すべきです。
盛夏から第3回定例会に及ぶ市場移転・再整備特別委員会で審議された現地再整備案は、晴海をタネ地として有効活用することにより、今まで不可能と言われてきた現地再整備の可能性を広げるものです。さらに、社会の変化に伴う市場のあり方についての議論を開き、市場関係者や都民の意向を見定めることが必要です。(都議会生活者ネットワーク・みらい星裕子の討論参照)

2010年10月22日
都議会生活者ネットワーク・みらい
幹事長 西崎光子

知事発言についての声明
本日、定例記者会見において、石原知事は、現在地再整備の工期に10年以上の時間がかかることを大きな理由に、豊洲移転予算の全額を執行すると発言しました。
そもそも、築地市場の移転問題については、3月都議会において、付帯決議が付され、議会では、築地市場の移転・再整備に関する特別委員会小委員会において、現在地再整備の可能性についての議論が行われてきました。
工期の期間についても、アスベスト工事の前倒しや業界内部の合意形成の構築に向けた努力などにおいて十分短縮できるものと考えます。
9月定例都議会において、更に、現在地整備案について、業界の意向調査を行うなど議論を深めることが賛成多数で可決されたばかりであり、本日の知事の発言は議会軽視といわざるをえません。
今回の記者会見のなかで、知事は、「いたずらの対立は良くない」「都民の利益を考える」と発言しましたが、土壌汚染された豊洲へ移転をすることが消費者にとって最善の利益とは考えられません。
引き続き、議会において、十分な議論が必要であり、生活者ネットワーク・みらいは、石原知事の発言に強く抗議するものです。

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次