NPOと行政との協働のあり方を探る実験場

近年、さまざまな社会問題の解決にむけて、大きくクローズアップされている。
港区は、こうした団体を、公益的な課題をともに担うパートナーとして位置づけ、区内で、また全国的レベルで活動するNPOに、自主運営を前提に、
廃校になった学校施設を活動拠点として提供している。複数の団体が同居する廃校の有効活用施設「みなとNPOハウス」は、行政と
NPOの協働のあり方を探る実験の場としてユニークな活動が展開されている。

廃校となった学校の有効活用は行政の重要な課題で遊休施設の利用目的を大幅に緩和。同時にNPOと行政との協働を視野に始まった。
01年8月からNPOの事務所利用から始まり、02年7月には入居審査を経た23団体をメンバーとする「みなとNPOハウス」が設立された。
24時間使用できる事務所は、相場の4分の1の安い家賃。自治体は、古い施設を改修せずに、逆に年間1000万円の家賃収入が見込めることで継続性も担保された。

21世紀はNPOの世紀
入居団体は、あらゆる分野の先進NPOが集結していることで、地域の市民活動への最先端の情報提供・サポートの場にもなっている。
NPOと行政との協働事業も実現し港区民だけではない、東京全体、全国の人たちにむけてNPOの問題解決能力の有効活用がはかられることが期待される。

深化する港区と市民の協働

「入居団体同士の協働は、新しい事業や新たなNPOを生み出す可能性も・・・」とNPO事業サポートセンターの山根さん
区は、NPO活動の現状や課題、行政との協働のあり方について、区民とともに検討するため、「港区とNPOとの協働のあり方懇談会」を設置し委員を公募。
区内の300のNPO法人にも協力を求め、みなとNPOハウスだけでない広がりで具体的な事業提案などを行っている。
 今年7月区内のNPOやボランティア団体を対象に、自立や区との協働の経費を支援する新たな事業「NPO活動助成事業」が開始された。

=生活者通信№144より=

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